信じるということ。

Teresa

2011年01月28日 22:24



私は、間違っていた。




NLPコーチングプラクティショナーで

【 相手を無条件で信じること 】 がコーチという存在だと学んだ。

そして、私の夫・NLPの仲間・友が私を信じてくれたからこそ

私もまた己を信じることができた。

同様にこの 【 相手を無条件に信じること 】は、

私が代表をしている劇団凪でも通じるものだと確信していた。



ところが、ふたを開けてみると…。



私は、自ら立ち上げた劇団に集う仲間を、全く信じてはいなかった。

いや、 【 頭 】 では信じていた。

共に舞台を創る仲間として、皆で舞台を成功させたいと心底思っていた。

そのために私は、今までになく熱心に稽古をつけていた。




【 皆で舞台を成功させたい 】その一心で。




以前、私は凪の役者に向かってこう言ったことがある。

【 あなたが、目標を達成することを私は知っている 】って。

今思えば、ずいぶん、上から見下していたもんだ。

しかし、その時はその思いが 【 信じている証 】だった。



それから数ヶ月に渡り、その役者に向かって私の口から出てくる言葉と言えば

【 違うわよ!そうじゃないでしょ? 】

【 なんで?こないだも同じダメ出しを言ったじゃない!? 】

【 客観的に自分を見なさいよ! 】



凪の稽古から笑い声が消えた。



その役者は、次第に 【 委縮 】し、自分の芝居ではなく

私が要求する芝居に応えるので精一杯になってきていた。

が、私にはそんなの全く気付かなかった。気付けなかった。

皆で舞台を成功させたかったから。そのための稽古だと思っていたから。



そして遂に、ある役者から言われた。

【 座長は、誰も信じてない。】



ドキッとした。



その役者が続けて言う。

【 座長は、誰も信じてないし、誰のことも見ていない。

見ているのは、自分の劇団を成功させたい。ただそれだけ。

役者を自分の駒だと思ってる。しかも 『 バカな駒 』だってね。】



何も言えなかった…。

何も言えなかった…。




NLPコーチングプラクティショナーで学んだ

【 無条件で相手を信じる存在がコーチだ 】って。

あれ?どこで道を間違えた?

あれ?私が信じていたのは何?



【 無条件で相手を信じる存在がコーチ 】



あぁ~、わかった…。

私は、無意識に役者達にこう言っていたんだ。



【 私があなたを無条件で信用出来得るだけの条件を見せて 】って。



私は、間違っていた。

何をもって信じるかではなく、もう【 すでに足りている 】ということを知ればいいんだ。

そして、その人が、すでに全てを持っていることに気付いていないところを

引き出してあげたらいいだけなんだ。



そう思った瞬間、すごく呼吸が楽になった。


そして、もう一つ気づいたこと。

【 舞台を成功させたい 】の各役者の基準。何をもって 【 舞台の成功 】 とするか。

先日の稽古で一人一人に聞いてみた。

すると、一人一人の全く異なる 【 舞台の成功 】が出てきた。

今まで、私の思う舞台の成功が、みんなの成功であると思っていた。

違うんだな。

そんな当たり前のことに何故今まで気付かなかったのか。



私はこれから、演出として、座長として、

役者一人一人の思う『 成功 』を掴めるよう

その人が気付いていない【 足りている部分 】を

引っ張り出してあげられるだけのスキルが私には必要だ。


素晴らしい気付きと学びだった。仲間に深い感謝。


今頃だけど(笑)